DX戦略について

2024年5月29日現在

コマツ産機 代表取締役社長 長利 啓正

 コマツ産機は自社を取り巻く外部環境や課題に対し、成長戦略3本柱 ①イノベーションによる価値創造、②稼ぐ力の最大化、③レジリエントな企業体質の構築 を推進し、持続的な成長を目指します。それぞれの戦略において、DXを積極的に活用及び推進していきます。

1. イノベーションによる価値創造

 2001年からコマツの建設機械に標準装備されているIoTを活用した管理システム”Komtrax”を、2009年より産業機械にも展開し、離れた場所から機械の稼働や保全状況、さらには成形状態まで管理・確認できるツールとしてご提案しております。 これにより、機械が稼働する工場とは別の場所から、例えば海外工場の機械情報を日本の本社からも見ることができるため、様々なサポート提供が可能となりました。
 また、AIを活用して駆動部品の劣化状態を把握し、故障する前に交換時期を判断する 予知保全システムを大型サーボプレス向けに提供しており、順次、他機種や周辺装置への展開も開始いたしました。
 機械にだけに注目するのではなく、IoTを活用したサービス・ソリューションをご提案することで、お客さまのモノづくりの「現場」のDXを支援し、様々な課題の解決につなげていくことに注力してまいります。

2. 稼ぐ力の最大化

 「稼ぐ力」の最大化のためには、バリューチェーン全体での収益の改善が必要不可欠です。
 開発・販売・サービスにかかる様々な業務を整理したうえで電子化することで、効率化による工数の削減だけでなく、業務を共通データとして蓄積でき、そのデータを解析することで新たな課題の設定や課題解決の糸口の発見につながることが期待できます。 また、「1.イノベーションによる価値創造」でも述べたKomtraxや大型サーボプレス向け予知保全システムの活用により、遠隔地からお客さまの機械の稼働状況や駆動部品の劣化状態を把握することができるため、より少ない工数で効率よく、より適切な修理・保全サービスの提案・提供することが可能になりました。 このように、DXによる業務の効率化と新たなチャレンジへの取り組みを積み重ね、バリューチェーン全体での収益向上につなげてまいります。

3. レジリエントな企業体質の構築

 グローバリゼーションによる競争の激化や変化する経済・物価情勢において継続的に収益を維持・拡大していくためには様々な変化に素早く柔軟に対応していかなければなりません。 そのようなレジリエントな企業体質を構築するために、コマツ産機ではDXプラットフォームを採用し、データドリブン型経営を実行できる基盤づくりを進めています。 このような基盤づくりを含む社内のDX推進は、部門横断型の組織「ICTビジネス推進室」が主導して行っており、外部に対してもお客さまの現場のDXに貢献するIoTを主軸としたサービスの開発提供にも取り組んでいます。
 これら経営基盤や組織づくりに加えて、それらを担う人材基盤の確立も重要であると考えています。DX人材の確保に関しては、他部門から「ICTビジネス推進室」への人員転換を進めるとともに、従業員へのICT・DX教育を実施することでIoTを活用したソリューションサービスの開発や、さらなる社内業務のDX化を加速してまいります。
 上記に加え、親会社であるコマツの情報戦略部門とも連携し、建設機械事業と産業機械事業それぞれの強みを活かしながら、社内ICT環境の構築や整備、社内システム改善やICT活用サービス開発、人材育成にも取り組み、社内外の多様なニーズにタイムリーにこたえられる体制構築を進めております。

4. DX戦略の達成度を測るKPIについて

 企業収益の向上をもってDX戦略の達成度の指標といたします。コマツ産機単独業績については官報にて公開し、コマツグループとしてはコマツのウェブサイト(リンク)にて公開いたします。 また、DX戦略の進捗をはかるうえで、大型サーボプレス向けの予知保全システムの展開状況、Komtraxにおけるサービス提供状況、DX活用による社内業務改善状況、および人材育成計画・実績について管理しているため、定期的に本ウェブサイト上に掲載いたします。

戦略の進捗状況はこちら(PDF)

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