コマツ産機のプレスブレーキ - 高精度・高生産性の実現へ

コマツ産機のプレスブレーキ(ベンディングマシン)は、建設機械部品メーカーや板金加工業界において高効率な生産を支えます。省エネ設計により運用コストを削減し、PVSロボットシステムとの連携により、省人化や自動化ニーズにも対応可能。さらに、Komtrax機能による稼働状況の確認や保全情報を通じてダウンタイムを軽減し、安定した運用に貢献します。

プレスブレーキとは

プレスブレーキは、金属板を所定の形状に精密に曲げるための機械で、圧力を加えて曲げ加工を行うため、動力プレスに分類されます。プレスブレーキには、主に油圧式、サーボモータ駆動式、サーボモータと油圧を組み合わせたハイブリッド式の3つのタイプがあり、それぞれに特長があります。家電製品、建築材料、機械製品などの板金業界から建設機械などの部品製造まで幅広い分野で使用され、精密な板金部品の製造に不可欠です。加工には、金型とワークの位置決めや繰り返し精度の高さが求められ、安定した加工精度と高い生産速度が重要な要素となります。

メリット デメリット
  • 金型とワークの位置決めが正確で、繰り返し精度が高く安定した加工が可能
  • サイクルタイムを短縮し、効率的な生産を実現
  • さまざまな厚さや形状の金属板に対応
  • 定期的なメンテナンスが必要
  • 多用途に対応するため、セットアップに時間がかかる
  • 操作には専門的な知識が求められ、訓練が必要

コマツ産機製プレスブレーキの強み

1. 長期間の安定した繰り返し精度で品質を維持

2軸油圧シリンダとACサーボモータのハイブリッド制御*により、PVSシリーズは高精度な位置決めと長期間にわたる安定した繰り返し加工を実現します。高剛性フレームは高負荷の曲げ加工にも対応。アングルコントローラはクサビ分割数の増加で補正をより滑らかにし、高精度な曲げ角度制御を可能にします。さらに、サイドフレームから独立したリニアスケールでラム位置を検出するため、曲げ荷重の影響を受けず、正確な位置決めが行えます。これにより精度要求の高い加工でも、安定した高品質な仕上がりを提供します。

*特許第6768351号取得済(PVSラム駆動方式)

2. 高速ラム速度と二重シリンダ構造による生産性向上

PVSシリーズは最大ラム速度220mm/sを実現。サーボモータ制御と二重シリンダ構造により、業界トップクラスの曲げ下降速度を提供します。左右に独立配置されたサーボモータ(双方向ポンプ)が高い追従性を発揮し、シリンダ内の速下降専用液室により従来機比でサイクルタイムを最大30%短縮。この高速加工によって、生産ラインのスループット向上とコスト削減に貢献します。

3. 省エネ設計による運用コストの削減

サーボモータの小型化と高効率制御により、消費電力を抑えつつサイクルタイムを短縮します。結果としてエネルギー効率が向上し、運用コストの低減に寄与します。さらにサーボ制御で作動油の発熱を抑え、必要油量を削減。油温上昇による劣化を抑えることで保守負荷を軽減し、従来の油圧方式に比べてオイル交換や点検の頻度を低減、ダウンタイムの最小化に貢献します。これらの省エネ設計により、長期的なトータルコスト削減と運用効率の向上を実現します。

従来機 PVS8525 従来機 PVS1353 従来機 PVS2253 従来機 PVS2254
PAS8025 PHS80×255 PBZ1253 PBZ2253 PBZ2254
消費電力(50%負荷6spm時) 3,970W/h 2,260W/h 1,000W/h 3,410W/h 1,380W/h 3,870W/h 2,300W/h 4,570W/h 2,140W/h
年間電気代※1 ¥152,450/年 ¥86,780/年 ¥38,400/年 ¥130,940/年 ¥52,990/年 ¥148,610/年 ¥88,320/年 ¥175,490/年 ¥82,180/年
CO₂排出量※2 3.72Ton/年 2.12Ton/年 0.94Ton/年 3.20Ton/年 1.29Ton/年 3.63Ton/年 2.16Ton/年 4.28Ton/年 2.01Ton/年

※1 1kWあたり¥20円・6spm×8h×240日稼働にて計算

※2 0.488(kg-CO2/kWh)で算出  参考値の為、実際の金額とは異なる場合があります

4. PVSロボットシステムによる自動化と生産性向上

ロボットとプレスブレーキを連携させることで、自動化と生産性向上を両立します。部品供給・位置決め・段取りが一連の流れで効率化され、作業負荷は確実に軽減。さらに、オフラインプログラミングにより現場ティーチングを最小限に抑え、ロボットプログラムを短時間で立ち上げられます。ロングリーチ機の採用で、夜間は無人の連続運転、日中は有人で特急品に即応という運用切り替えも可能です。結果として、精度を保ちながら柔軟で高効率な生産体制を構築できます。

PVSロボットシステムについて詳しく見る

5. 直観的な操作性と訓練負担の軽減

コマツ産機のプレスブレーキは21.5インチの大型ディスプレイを搭載し、ユーザー目線で設計された直感的なアイコンやボタン配置により操作が簡単です。大型テンキーにより素早く入力でき、ミス操作を減少させます。また、新フートスタンドは手動パルサを使いやすい位置に配置。これらの機能により、訓練負担が軽減され、効率的に操作を習得できます。

6. オプション機能で生産ラインの効率化をサポート

コマツ産機のプレスブレーキには、生産性や作業効率を向上させるために多彩なオプション装置があります。金型交換の手間を解消するアイクランプや、曲げ補正時間を短縮するベンディングアイなど、効率的な生産をサポートし、現場での大幅な作業効率の向上に貢献します。

アイクランプ

アイクランプは、ボルト締めによるパンチ交換作業を迅速に行います。ベベル溝による落下防止機能を備え、クランプ操作によってパンチとクランプを密着することで、パンチ押し付け作業を不要にします。

ベンディングアイ

ベンディングアイは、レーザ式非接触曲げ角度センサーを使い、曲げ角度を自動補正します。これにより、補正時間を短縮し、安定した加工が可能になります。

ベンディングサポート

ベンディングサポートは、薄板大物や重量ワークの曲げ加工を補助します。これにより、省力化し、大物加工時の生産効率を大きく向上させます。

Komtraxによる遠隔監視と予知保全

コマツ産機のプレスブレーキには、Komtrax(コムトラックス)機能が標準装備されています。これにより、稼働状況や保全情報を監視できます。結果として、生産効率の向上や運用コストの削減が実現し、より安定した運用が可能となります。

製品ラインナップ

お問い合わせ

プレスブレーキに関するお問い合わせは、こちらからご連絡ください。

お問い合わせ

加工事例

SUS304やSPCC、SECC、SS400など、さまざまな材質・板厚を用いた加工実績がございます。

まとめ

コマツ産機のプレスブレーキは、生産性向上と高精度な曲げ加工を実現するソリューションです。高精度な繰り返し精度により、薄物板金から高負荷曲げまで、精度が求められる部品加工を迅速かつ効率的に支援します。

さらに、PVSロボットシステムとの連携により、自動化と省人化を一段と加速させます。加えて、省エネ設計によりランニングコストを削減し、安定した運用を実現。これにより、設備更新や生産性向上投資を目指す企業に最適な解決策を提供し、人手不足や生産効率向上といった課題を解決します。

お問い合わせ

プレスブレーキに関するお問い合わせは、こちらからご連絡ください。

お問い合わせ